Salesforceからの乗り換えでおすすめの開発会社7選と選び方
フルスクラッチ/HubSpot/Zoho CRM/kintone/Dynamics 365/国産SFA/クラウドERP。性格の異なる7つの移行先と、それぞれを支援する開発会社・ベンダーを厳選して紹介します
Salesforceの契約更新が近づくたびに、「この金額を払い続ける価値があるのか」と考える企業が増えています。営業支援として導入したはずが、いつの間にか見積・受注・売上・請求までを載せた基幹システムになり、改修のたびに外部ベンダーへ依頼が発生し、ライセンス費は人員増に比例して膨らんでいく。──こうした状態は、特定の一社に起きている問題ではありません。
一方で、乗り換えは導入以上に難しいプロジェクトです。乗り換えの成否を分けるのは「移行先の製品選び」ではなく「現行のSalesforceで何が動いているかを棚卸しできるかどうか」であり、ここを支援できるパートナーは限られます。
本記事では、Salesforceからの乗り換え・リプレイスを支援する開発会社・ベンダー7社を、移行先のタイプが重複しないように厳選して紹介します。フルスクラッチ/HubSpot/Zoho CRM/kintone/Dynamics 365/国産SFA/クラウドERPと、それぞれ性格の異なる選択肢を並べていますので、自社に近いケースから読み進めてください。
Salesforce乗り換えパートナー選びの重要性
なぜ「乗り換え」は「導入」より難しいのか
新規導入との最大の違いは、すでに動いている業務と、そこに蓄積されたデータを止められないことです。Salesforceは標準機能だけでなく、カスタムオブジェクト、入力規則、フロー、Apexトリガ、AppExchangeアプリ、レポート・ダッシュボードといった要素が長年にわたって積み上がっています。多くの企業では、それらを整理したドキュメントが残っていません。
さらに厄介なのは、現場が「Salesforceの機能」だと思っているものの一部が、実際には過去の担当者が作り込んだカスタマイズであるという点です。棚卸しをしないまま移行を進めると、「移行後にあの画面が出てこない」「あの集計が再現できない」という手戻りが必ず発生します。乗り換えパートナーに求められるのは、移行先製品の構築スキル以上に、現行環境を読み解いて“捨てる機能”と“残す機能”を切り分ける力です。
加えて、契約更新日という動かせない期限が存在するのも乗り換え特有の事情です。更新の2〜3か月前に動き出しても間に合わないケースが多く、更新日の6〜12か月前から棚卸しに着手するのが現実的なスケジュールになります。
発注前に自社で整理しておくべきこと
問い合わせの前に、次の項目を手元でまとめておくと、各社からの提案の精度が大きく変わります。
- 契約情報:エディション、ライセンス数、年額、契約更新日、アドオン(Agentforce、Tableau、CPQ 等)
- 実際に使われている機能:取引先/商談/見積/売上/ダッシュボードなど、日次で使われている画面の一覧
- 使われていない機能:作ったが放置されているオブジェクトやレポート(これが削減余地です)
- 外部連携:会計・請求・MA・電話・電子契約など、Salesforceとつながっているシステム
- データ量と保持要件:レコード件数、添付ファイル、変更履歴・監査ログの保持義務
- ユーザーの内訳:フル機能が必要な人/閲覧・承認だけの人(ここの比率が費用構造を左右します)
特に最後の「ユーザーの内訳」は重要です。全社員に同一ライセンスを付与したまま運用している企業は珍しくなく、閲覧中心のユーザーが半数を超えることもあります。 この構造が見えると、そもそも乗り換えるべきか、一部だけ切り出すべきかの判断材料になります。
費用感の目安(公表価格ベース)
Salesforceの1ユーザーあたり月額利用料は、公表価格で以下のとおりです。
| エディション | 月額(税抜・1ユーザー) |
|---|---|
| Starter Suite | 3,000円 |
| Pro Suite | 12,000円 |
| Enterprise | 21,000円 |
| Unlimited | 42,000円 |
| Agentforce 1 Sales | 66,000円 |
※出典:セールスフォース・ジャパン公表価格(2026年時点)。Enterprise以上は年間契約が前提です。実際の請求額はアドオン・割引・契約形態によって変動します。
※2025年秋のリブランディングにより、Sales Cloudは「Agentforce Sales」へ名称変更されています。
たとえば 50ユーザーをEnterpriseで利用している場合、ライセンス費だけで月105万円・年間1,260万円(公表価格ベースの単純計算)となります。ここに保守・改修の外注費が加わるため、乗り換え検討時には「ライセンス費+年間の改修費」を合算して比較するのが実態に即した見方です。
Irwin&co株式会社|生成AI前提のフルスクラッチで「ライセンス費に縛られない自社システム」へ

Irwin&co株式会社は、東京・渋谷を拠点に、生成AIを活用した受託開発とコンサルティングを提供する会社です。IT専任者のいない中小企業を主な支援先とし、不動産をはじめとする業界で業務システムの構築を手がけています。SaaSの標準機能に業務を合わせるのではなく、業務のかたちに合わせたシステムを自社資産として持つという考え方を軸に、Salesforceからの乗り換え・部分切り出しの相談を継続的に受けています。
特徴と強み
最大の特徴は、生成AIによる開発の高速化を前提に、フルスクラッチでも現実的な費用・期間で構築できる点です。かつて「スクラッチは高くて遅い」とされた前提は、AI駆動開発によって大きく変わりました。SaaSのライセンス費が人員数に比例して増え続けるのに対し、自社開発したシステムは初期構築費と保守費で済み、ユーザーが増えても月額が跳ね上がらないという費用構造の違いが生まれます。
もうひとつの強みは、財務・M&Aのバックグラウンドを持つメンバーが在籍していることです。乗り換えの判断は最終的に投資対効果の判断であり、「何年で回収できるのか」「移行コストを含めても得なのか」を数字で示せることが意思決定を後押しします。現行の年間ライセンス費と改修費、移行にかかる一時費用、移行後の保守費を並べた比較表を作るところから支援を始めるのがIrwin&coの進め方です。
さらに、乗り換え後のシステムには生成AIを前提とした機能を組み込めます。議事録や商談メモからの入力補助、見積書の自動生成、蓄積データに対する自然文での検索など、「SaaSでは追加ライセンスが必要な機能」を自社システムの標準機能として実装できるのは、AI開発を本業とする会社ならではの領域です。
得意領域・実績
得意とするのは、Salesforceを営業支援としてだけでなく、見積・受注・売上管理まで載せて使っている中堅・中小企業のケースです。この状態の企業は、商談管理と経理・請求の連携が手作業で残り、二重入力やダッシュボードの都度修正といった非効率を抱えていることが多く、乗り換えを機に業務フローごと設計し直す価値が大きくなります。
実際の相談も、保険・通信インフラ・不動産といった、現場のオペレーション量が多い業種から寄せられています。なかには、Salesforceが会計領域まで含む基幹システム化しており、一括での乗り換えが難しいため「どこから切り出すか」の整理から着手するケースもあります。全面移行だけを勧めるのではなく、段階的な切り出し・並行稼働を含めて設計できる点が、単一製品を扱うベンダーとの違いです。
また、AI開発を対象とした補助金の活用支援も行っており、開発費の一部を補助でまかなう前提での計画立案にも対応しています。まずは現状の棚卸しと費用比較だけ、という段階からの相談も受け付けています。
株式会社100(ハンドレッド)|SalesforceからHubSpotへの全面移行を専門に支援

株式会社100(ハンドレッド)は、SalesforceからHubSpotへの移行を明確にサービス化している会社です。データ移行だけでなく、統合設定、カスタマイズ開発、移行後のトレーニングまでを一体で提供する点を特徴として掲げています。
特徴と強み
強みは、移行を「データの引っ越し」ではなく「運用の作り替え」として設計することです。現状のSalesforceの活用状況を把握したうえで、HubSpot側のオブジェクト・項目・ワークフローを設計し、移行データを取り込み、関係者によるテスト運用を経て本稼働へ移すという段階的なプロセスを取ります。移行後も一定期間の運用サポートとトレーニングが用意されており、「移行したが誰も使っていない」という失敗を防ぐ設計になっています。
HubSpotはマーケティング機能との統合が強く、マーケティングから営業までを一つのプラットフォームに寄せたい企業に向いています。逆に言えば、営業以外の部門データが少ない企業にとっては機能過多になる可能性もあり、そこは要件次第です。
得意領域・実績
公開されている事例では、情報の一元管理を目的に導入したSalesforceが社内に定着せず、年間のライセンス費用に見合う効果が得られていないという課題を抱えた企業を、契約更新が迫るタイミングで支援したケースが紹介されています。「定着していないのに高額」という、乗り換え検討で最も多いパターンに正面から対応してきた実績があると言えます。
株式会社etika|Zoho CRMへの移行でライセンス費を圧縮

株式会社etikaは、Zoho認定パートナーとして、SalesforceをはじめとするCRMからZoho CRMへの移行・乗り換えを支援している会社です。「Salesforceはコストが高い・使いこなせない」という課題に対し、ライセンス費用の圧縮と、既存の業務・データ・カスタマイズの移設をセットで提案しています。
特徴と強み
Zoho CRMは、Sales Cloudとデータ構成の考え方が近く、管理項目やデータ構造をほぼ同じ形で移せるケースが多いとされています。同社は、自動化処理や画面カスタマイズ、API連携までを棚卸ししたうえで移設する進め方を取っており、データ同士の関係性(リレーション)を保ったまま移行することを明示しています。
Salesforce側で周辺製品を組み合わせて使っている場合も、Zohoファミリー内の製品で代替案を提示できるのが、単一製品ベンダーにはない強みです。加えて、補助金を活用した導入費の圧縮提案にも対応しています。
得意領域・実績
向いているのは、Salesforceの機能を使いこなせないまま高いエディションを契約している中小・中堅企業です。Zoho CRMは、社内に専任のIT担当者がいない企業でも扱いやすい設計を志向しており、「機能を減らしてでも現場が使える状態にしたい」という方針の企業と相性が良い選択肢です。ただし、複雑な承認フローや作り込んだカスタムアプリは再設計が必要になる場合があるため、移行前の棚卸しが前提となります。
ペパコミ株式会社|kintoneで「現場が自分で直せる」体制に移行

ペパコミ株式会社は、サイボウズのkintone構築に特化したパートナー企業です。300社以上の支援実績を持ち、建設・不動産・製造など、現場業務の比重が大きい業界での構築を数多く手がけています。サイボウズの表彰制度「CYBOZU AWARD」の受賞歴もあります。
特徴と強み
同社の思想は明確で、「kintoneの導入・構築はゴールではなくスタート」と定義し、顧客社内でkintoneを改修できる人材を育てるところまでを支援範囲としています。改修作業を代行するだけでなく、改修の方法そのものを担当者へ共有していく進め方が特徴です。
Salesforce乗り換えの文脈でこれが効いてくるのは、「改修のたびにベンダー費用が発生する」という構造から抜け出せる点です。Salesforceの運用でよく聞かれる「ダッシュボードの修正をシステム管理者に依頼しないと直せない」「項目ひとつ増やすのに見積が必要」という状態を、ノーコードでの内製化によって解消する方向性です。また、コンサルタントとエンジニアを同一担当者が兼ねる体制を採っており、要望と実装のあいだに齟齬が生まれにくい進め方を志向しています。
得意領域・実績
適しているのは、Salesforceのライセンス費を大幅に下げたい、かつ現場主導で業務改善を回したい中小企業です。一方で、kintoneとSalesforceはデータ構造が異なるため、移行時にはCSVを介した変換作業が発生し、レポーティング機能は別途プラグインやBIツールでの再現が必要になることがあります。「同じものをそのまま再現する」のではなく「必要な機能に絞って作り直す」という前提で臨むプロジェクトになります。
参考:ペパコミ株式会社
株式会社シーイーシー|Microsoft 365資産を活かすDynamics 365への移行

株式会社シーイーシーは、Microsoftクラウドサービスの統合ソリューション「Convergent®」の一環として、Sales CloudからDynamics 365への移行サービスを提供しています。移行アセスメントで現行環境を調査・分析し、移行計画と費用を算出したうえで、環境構築・データ移行・教育までを実施する流れです。
特徴と強み
このサービスが刺さるのは、すでにMicrosoft 365を全社導入している企業です。OutlookやTeamsとの連携が標準で効くため、Salesforceで追加コストをかけて実現していた連携が不要になるケースがあります。同社も「Microsoft 365とSalesforceの連携にかかる追加コストに悩んでいる」「SFAとしてはシンプルな機能で十分」という企業を対象として明示しています。
また、いきなり移行を提案するのではなく、アセスメントで移行可否と費用を確定させてから移行フェーズに進むという段階的な進め方を取っている点は、大規模環境ほど価値が出ます。上場SIerとしての体制があり、セキュリティ要件や社内稟議のプロセスが厳格な企業でも通しやすい選択肢です。
得意領域・実績
向いているのは、Microsoft基盤で統一したい中堅〜大企業です。同様にDynamics 365への移行を手がける会社としては、カスタムオブジェクトや入力規則、顧客ポータルまでを含めて移行した事例を公開しているベンダーもあり、Salesforceで作り込んだ機能をどこまで再現するかは、アセスメント段階で見極めることになります。中小企業がスモールスタートで乗り換える用途というよりは、全社的な基盤統一を前提としたプロジェクト向きです。
参考:Salesforce移行サービス -Sales Cloud to Dynamics 365-(Convergent®/株式会社シーイーシー)
NIコンサルティング|国産SFAへの乗り換えと営業マネジメントの再設計

NIコンサルティングは1991年創業、90年代初頭からSFA領域でコンサルティング・システム開発・運用サポートを手がけてきた会社です。自社製品「Sales Force Assistant」を提供しており、Salesforceからの乗り換え支援サービスを明示的にメニュー化しています。
特徴と強み
同社の出自は経営コンサルティング会社であり、ツールの提供以前に営業マネジメントの方法論を持っている点が他社との違いです。「Sales Force Automation(自動化)ではなく、現場の営業を支援するSales Force Assistant」という考え方を掲げており、乗り換えを単なるコスト削減ではなく営業プロセスの見直しの機会として扱います。
乗り換え時には、顧客・担当者・案件・部署・社員などの各種マスタと、商談履歴などのトランザクションデータを移行するサービスが用意されています。データ移行サービス一式の価格が公開されている(自社で移行する場合は不要)ため、移行費用の見通しを立てやすいのも実務上のメリットです。
得意領域・実績
創業以来9,500社を超える導入実績があり、日本企業の営業現場の商習慣に合わせた設計が評価されています。「Salesforceの機能は多すぎるが、営業日報や案件管理はきちんと回したい」という企業、特に国産・日本語サポート・日本の商習慣への適合を重視する企業に向いた選択肢です。
株式会社オロ|受注以降の基幹業務をクラウドERPに切り出す

株式会社オロは、案件・契約・プロジェクト単位で業務が進む業種に特化したクラウドERP「ZAC」を提供しています。この7社の中では唯一、「CRMを別のCRMに置き換える」のではなく「Salesforceが抱え込んでいる基幹業務を外に出す」というアプローチを取る選択肢です。
特徴と強み
Salesforceが高額化する典型パターンのひとつが、商談管理のつもりで導入したものが、見積・受注・売上・請求・原価管理まで抱え込んで基幹システム化していくケースです。この状態では、経理・管理部門のユーザーにまでフル機能のライセンスが必要になり、費用が膨らみます。
ZACは、見込・引合の段階から受注・売上・請求・債権管理までを一元管理し、プロジェクト単位で売上に対する外注費・仕入・労務費・経費を紐づけて収支を可視化できる設計です。Salesforceとの連携オプションも用意されており、商談情報はSalesforceに残し、受注以降をZACへ寄せるという切り分けも取れます。「全面乗り換えは現実的でないが、費用を下げたい」という企業にとって、現実解になりやすい構成です。
得意領域・実績
得意領域は、IT・システム開発、広告・クリエイティブ、コンサルティング、設備工事・メンテナンスなど、案件(プロジェクト)単位で収支を管理する業種です。内部統制やログによる証跡管理にも対応しており、IPO準備企業にも採用されています。逆に、店舗小売やEC中心のビジネスモデルには適合しにくいため、業種との相性で判断する選択肢です。
移行先タイプ別・早見比較表
| 移行先タイプ | 支援会社 | 向いている企業 | 費用構造の変化 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| フルスクラッチ(生成AI活用) | Irwin&co | 業務が独自/ユーザー数が多い/自社資産として持ちたい | 初期構築費+保守費。ユーザー増でも月額が比例増加しない | 要件定義に一定の期間が必要 |
| HubSpot | 株式会社100 | マーケと営業を一体運用したい | ライセンス費は残るが構造がシンプルに | 営業単機能用途では機能過多になり得る |
| Zoho CRM | 株式会社etika | 高いエディションを使いこなせていない中小企業 | ライセンス費を大きく圧縮 | 複雑な承認フロー・独自アプリは再設計 |
| kintone | ペパコミ | 現場主導で改修を内製化したい | ライセンス費が下がり、改修外注費も削減 | レポーティングは別途作り込みが必要 |
| Dynamics 365 | シーイーシー | Microsoft 365を全社導入済みの中堅〜大企業 | 連携アドオン費の削減 | 全社基盤の統一プロジェクトになりやすい |
| 国産SFA | NIコンサルティング | 日本の商習慣・営業日報運用を重視 | ライセンス費を圧縮 | 営業領域が中心で、基幹連携は別途検討 |
| クラウドERP(部分切り出し) | オロ | 受注以降までSalesforceに載せている案件型企業 | 高額ライセンスの対象ユーザーを削減 | 業種との相性で判断が必要 |
Salesforce乗り換えパートナー選びのポイント
移行実績は「件数」ではなく「棚卸しの深さ」で見る
確認すべきは導入社数ではなく、移行前のアセスメントで何を調べるかです。カスタムオブジェクト、フロー、Apex、AppExchangeアプリ、レポート、権限設定、外部連携。これらをどう洗い出し、どう取捨選択するのかを具体的に説明できる会社は、移行の現実的な難所を理解しています。逆に、初回商談で棚卸しの話に触れず「移行できます」とだけ答える会社は注意が必要です。
データ移行の責任範囲を契約前に確定させる
乗り換えで最も揉めるのがここです。「誰がCSVを整形するのか」「変更履歴や添付ファイルは移行対象か」「移行後のデータ差異は誰が検証するのか」を、契約前に文書で確定させてください。特に監査対応で変更履歴の保持が必要な企業は、移行先で同等の記録が残せるかを早い段階で確認する必要があります。ベンダーによっては、データ移行を別費用のオプションとして切り出している場合もあります。
移行後に「誰が直すのか」を決める
乗り換えの目的がコスト削減であれば、移行後の改修体制まで含めて費用を比較しないと意味がありません。ライセンス費が下がっても、改修のたびに外注費が発生する構造が残れば、総額はさほど変わらないこともあります。内製化を支援する会社なのか、保守契約で受け続ける会社なのか、方針を確認しておきましょう。
並行稼働と切り戻しの計画があるか
契約更新日を過ぎるとSalesforceのデータには基本的にアクセスできなくなります。並行稼働の期間をどれだけ取るか、問題が起きた場合にどう切り戻すかを計画に含めているかどうかは、パートナーの経験値がはっきり出るポイントです。更新日の直前に切り替える計画を提示してくる会社は避けたほうが無難です。
まとめ
本記事では、Salesforceからの乗り換えでおすすめの開発会社・ベンダー7社として、Irwin&co株式会社・株式会社100・株式会社etika・ペパコミ株式会社・株式会社シーイーシー・NIコンサルティング・株式会社オロを紹介しました。
改めて整理すると、Irwin&coは生成AIを活用したフルスクラッチ開発により、ライセンス費に縛られない自社資産としてのシステム構築を支援し、費用対効果の試算から段階的な切り出し設計までを担います。株式会社100はHubSpotへの全面移行を専門とし、データ移行からトレーニングまでを一体で提供。株式会社etikaはZoho CRMへの移行でライセンス費を圧縮し、ペパコミはkintoneによる内製化で改修コストそのものを削減します。シーイーシーはMicrosoft 365資産を活かしたDynamics 365への移行を、アセスメントから段階的に実施。NIコンサルティングは営業マネジメントの方法論を伴う国産SFAへの乗り換えを提供し、オロはCRMを置き換えるのではなく、受注以降の基幹業務をクラウドERPへ切り出すという選択肢を提示します。
乗り換えの成否を決めるのは、移行先製品のスペックではなく、現行環境の棚卸しと、移行後に誰がシステムを育てるのかという体制設計です。契約更新日から逆算し、余裕を持って複数社に相談したうえで、自社の業務構造に合った移行先を選んでください。
会社紹介
Irwin&co株式会社は、生成AIを活用した受託開発とコンサルティングを提供する会社です。IT専任者のいない中小企業を主な支援先とし、不動産をはじめとする業界で、業務のかたちに合わせた自社システムの構築を支援しています。開発事例はこちらからご覧いただけます。
SaaSの標準機能に業務を合わせるのではなく、業務に合わせてシステムをつくる。そして、それを毎月のライセンス費ではなく、自社の資産として持つ。生成AIによる開発の高速化は、この選択肢を現実的な費用と期間で可能にしました。
Salesforceの乗り換えについては、「まず現状を棚卸しして、乗り換えるべきかどうかを一緒に判断する」ところからご相談を承っています。全面移行だけでなく、業務領域ごとの段階的な切り出しや、既存システムとの並行稼働を含めた設計にも対応します。開発費に活用できる補助金のご案内も可能です。
現在のSalesforceの契約金額と、実際に使われている機能。この2つを並べるだけでも、見えてくるものがあります。お気軽にお問い合わせください。
執筆者プロフィール

アーウィン 海Irwin&co株式会社 代表取締役
生成AIを活用したシステム開発・コンサルティング・研修サービスを提供するIrwin&co株式会社を創業し、IT専任者のいない中小企業を中心に、業務システムの構築とSaaSからの移行を支援している。「SaaSの標準機能に業務を合わせるのではなく、業務に合わせたシステムを自社の資産として持つ」という考え方のもと、不動産をはじめとする業界で、生成AIを前提とした業務システムの設計・開発を数多く手がける。Salesforceをはじめとする既存SaaSの棚卸しから、段階的な移行設計、移行後の運用までを一貫して支援している。
参考・出典
- Salesforce公表価格:セールスフォース・ジャパン(2026年時点)
- 株式会社100「SalesforceからHubSpotへデータ移行サービス」
- 株式会社etika「SalesforceからZoho CRMへの移行・乗り換え支援」
- ペパコミ株式会社 コーポレートサイト/サイボウズ パートナーネットワーク
- 株式会社シーイーシー「Convergent® Salesforce移行サービス」
- NIコンサルティング「Salesforce.com 乗り換え支援サービス」
- 株式会社オロ「クラウドERP ZAC Salesforce連携オプション」
※各社の情報は2026年8月時点で各社公式サイト上に公開されている内容に基づきます。
